当院は東京都より新型コロナウイルス感染症の診療・検査医療機関に指定されています
発熱外来の趣旨
2020年より本格的に流行し始めた「新型コロナウイルス感染症」(以下、COVID-19)により、「カゼ」は大変ややこしい病気になりました。
COVID-19は
- 人によって大きくインパクトが違う。かかっても無症状な人、あるいは「カゼ」程度の症状で収まる人も多い一方、命を落とす人や、長く体調不良に悩まされる人も少なからずいる。
- ノドが痛い、熱がある、咳が出る、どれか1つだけでも、じゅうぶんCOVID-19の可能性がある。
- 大変感染力が強い。インフルエンザより強い。
- 症状の重い人も軽い人も、同じように接触した他人にうつす。
- 「うつされた人」が重くなるかどうかはその人次第。「うつし元」が軽かったかどうかは全く関係ない。
特に初期例や軽症例では、「ただのカゼ」とCOVID-19の見分けは不可能です。本人は「ただのカゼでしょ?」と思っていても実はCOVID-19であり、周囲の人にとって、時として本人にとっても、致命的になる場合がある。しかも結構多い。COVID-19とはそういう病気です。
そんな病気、「うつす」のも「うつされる」のもイヤですよね? COVID-19の拡大を食い止めるためには、なるべく人から人にうつる事を防がなければなりません。
しかし病医院の待合室は、その意味では元々不利な場所です。「現在は感染していない」人と、「今まさに感染している」人が同居する事が多い場所だからです。しかも待合室は屋内であり、広さもあまりない。容易にその「うつる」場所になり得る。
従って待合室での感染者と非感染者の接触は、できる限り避けなければなりません。それには少なくとも熱や咳・ノドの痛みなど何らかのカゼ症状がある人と、そうでない人は、交叉しないよう分けて診察する必要があります。
この両者の診察を分け、感染の恐れがある人を専用の時間帯で診察するのがすなわち発熱外来という考え方です。
発熱外来の対象者
「発熱外来」と銘打ってはいますが、対象は必ずしも発熱者だけではありません。
- ノドが痛い
- 咳が出る
- 熱がある (37.0℃以上なら“怪しい”と考えて下さい)
- 無闇にだるい
- 運動したわけでもないのに、全身的に関節や筋肉が痛い
これらは全て発熱外来の対象です。つまりは全てのカゼ症状が対象となります。いずれもCOVID-19の可能性があるからです。
“今”症状があるかどうかだけではありません。ここ一週間以内程度に、これらの一つでも症状があった場合は発熱外来の対象です。老若男女を問いません。
逆にこの内の1つでもある(あった)人は、発熱外来以外の時間に診察することができません。
COVID-19というのが如何にメンドクサイ病気であるかおわかりになると思います。
発熱外来の受診手順
発熱外来の対象になる人は、いきなり来院されても院内にお入り頂けません。以下の手順が必要です。
- まず 事前に 必ずご一報ください。お電話はこちら→ 03-5677-3232 03-5677-3232 。
窓口混雑時はすぐに電話をお取りできない場合がございます。ご容赦ください。 - 診察の合間を縫い、院長からお電話をかけ直します。この時点で症状など状況を伺います。
- 他の方となるべく接触しないように手配致します。苦しいところを誠に恐れ入りますが、診察が可能になるまでご自宅で待機下さい。
- 発熱外来の時間帯になったら、順番にお呼び出しいたします。
(2022/07/22追記)
当院は今まで、「受付時間内に要請のあった患者さんは一人も断らない」をモットーにやって参りました。しかしあまりの感染爆発でそれは無理になりました。毎日午前様が何週間も続くようでは正直に言ってコチラも身体がもちません。
発熱外来に人数制限を導入します。ワクに入りきれなかった方には大変申し訳ございません。他の医療機関を探してください。
発熱外来の時間帯
2022/07/10現在、発熱外来の時間帯は以下の通りです。
ただし状況により予告なく変更になる場合があります。
- 12:00~13:00 (もしくは診察が終わるまで)
- 18:00~19:00 (もしくは全員の診察が終わるまで)
この時間帯は、発熱外来優先の時間です。発熱でない人(例:高血圧や糖尿病など慢性疾患で通っていらっしゃる方)にはお入り頂けません。次の機会に回って頂くか、どうしてもという場合は発熱者の診察が終わるまで自宅待機をお願いしております。
その他の注意
- 同じ発熱者と言っても、全員がCOVID-19とは限りません。いろいろな病気の可能性があります。従って当院では「発熱者同士だから同じ待合室に一緒に座らせる」というような運営は致しておりません。互いに接触しないよう、時間をずらしてお呼びしています。
従って上記の手順を踏まずにいきなり発熱外来にお越しになった方は、たとえ発熱者であっても一旦お帰り頂きます。他の発熱者との接触を避けるためです。あしからずご了承ください。 - 有り難いことに当院の発熱外来は多くの患者さんに良いご評価を頂きました。しかし一方で、かなり遠方にお住まいの方からもお問い合わせ頂くケースが増えて参りました。勿論どちらの方でも拒絶は致さない方針ですが、発熱者は行きも帰りも公共交通機関を使えませんので、物理的に徒歩等でご来院頂ける範囲なのか、当院の場所をよくお確かめの上でご連絡頂ければ幸いです。当院の場所はこちらです。タクシーも公共交通機関ですよ。運ちゃんだって人間です。うつしていい訳じゃありません。
- 東京都はCOVID-19のいわゆる“第7波”感染爆発のため各地の発熱外来が激混みなのに業を煮やし、2022/08/03から、若い人はなるべく自宅で自己検査をして、陽性なら「登録センター」に自分で登録し医療機関を受診しないように、という方針にするそうです。しかしたぶん「登録センター」は処方を出す機関ではないため、咳止め他の薬は貰えない恐れがあります。これを処方して欲しい、というご要望について。
端的に言ってお引き受けできません。それを受けていると結局発熱外来の混雑は解消されないからです。当院で検査しCOVID-19確定した患者さん以外の新規処方はお断りいたします。
当院にかかりつけている患者さんの場合はこの限りではありません。ご相談ください。
費用の件
- 「発熱外来は無料のはずだ! 友達にそう聞いた」
- 「無料でPCRやる所もあるのになぜカネがかかるんだ!」
- 「カネを取るならホームページにそう書いとけ!」
いずれも本当にあったクレームです。コロナ患者さんに大声で喚かれるのは感染対策上も好ましくなく、こういうのの処理だけで次の患者さんの診察が遅れます。
COVID-19診療で無料になるのは、「コロナと確定診断が付いてから」の部分だけです。
具体的には上の図で黄色く塗られているところだけ。診察料等は普通にかかります。
日本中どこでもそうですよ。
書いとけといわれたので書いときました。
医療機関に診察を受けに来て、カネを払いたくないと騒ぐ人は来ないでください。感染爆発で要請が多すぎ、受け入れ能力の限界を超えたために泣く泣く診察を断らざるを得なかった患者さんが貴方の他に沢山いるんです。迷惑です。